大分建設新聞

インタビュー

園元 秀夫さん(別府土木事務所長)

2007年06月21日
 別府は初めての勤務という園元さん。「鶴見山や扇山を一望でき、改めて別府の自然の美しさに感心しました。それと、湯けむりが故郷(宇佐)の田んぼのもみ殻を焼く煙と重なって懐かしさを覚えました。この環境ですから、仕事もおごらず自然体でやっていこうと思いましたね」と穏やかな表情で話す。気負いは感じられないが、坂の多い別府の風景を眺めていて、治水、土砂対策の必要性を感じたという。「温泉地帯なので様々な恵みをもたらす一方で、地すべりなどの危険個所が1600カ所もあります。現在13カ所を整備中なので着実に進めていきたい」と話す。  それには訳があって、実はこのインタビュー、別府が震源の群発地震の直後に行った。「体感できる地震が60回を超え、3人ずつ徹夜で待機しました。震度4が3回あったので、その都度、周辺の道路、河川、砂防の全てをパトロールしました。幸い大事に至らず安堵してます」と赴任早々の緊急事態の対応を聞かせてもらった。過去に竹田の大水害やニールセンローゼ橋の楓江大橋(安岐)の難工事などを経験した所長にとって危機管理には自信がうかがえた。  「建設業協会別府支部の業者さんにも復旧工事などに出動いただき助かりました」と業界の迅速な対応に感謝の言葉を忘れない。「業者の方には、これからも我々から・さすがは・と言われるような信頼される会社を目指して欲しい。決して偽装するようなことなく、技術と健全経営に優れた企業になってもらいたい。そのためにも、適正価格で品質の高い仕事を」と良きアドバイス。  「海上交通の要所となる港湾はじめ地域間交流道路の整備など、2市1町19万人が暮らす管内地域にとって、重要な事業が目白押し」と話は尽きない。  大分市光吉に奥様と2人暮らし。散歩と「今年は優勝する」と言うソフトバンクの応援が唯一の趣味とか。 略歴  昭和46年、山口大学を卒業、県職員に。初任は佐伯ダム建設事務所。中津、竹田、大分などの土木事務所を経て、河川課課長から今年5月に現職。




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