大分建設新聞

インタビュー

藤並 末久さん(大分駅周辺総合整備事務所長)

2007年06月12日
 「この事務所の目標ははっきりしている。スケジュール管理を徹底し着実に進めていく」と久しぶりの現場勤務に意気込む。  大分駅周辺総合整備事業は、大分駅付近連続立体交差事業、庄の原佐野線など13路線の関連街路事業、大分駅南土地区画整理事業(大分市が事業主体)からなっている。  平成5年から4年間勤務した都市計画課でこの事業の採択に携わった。その頃に比べると、大分駅付近の立体交差事業や庄の原佐野線の工事が進み駅周辺の変貌には目を見張るものがあり、市民の関心も高まっている。一方、来年度は、庄の原佐野線の国道210号~国道10号間2214mの供用開始、久大本線・豊肥本線の高架完成を予定しているので、今年はその関連で重要な年と気を引き締める。職員には「横の連携・情報の共有を密にし、チームワークを大切にして一体的に事業を進めるように」と求めている。  竹田、佐伯、三重、臼杵の各土木事務所など3分の2は現場勤務。平成2年の竹田の水害による復旧工事、平成9年の野津ダムの建設は忘れられないという。特に、野津ダムは堤体積が3万2000m3。これまでは現場に生コンプラントを設置し現場打ちするのが普通。コストを考えて、生コンを運んできて打設することにした。全国的にも1万m3台での例はあるが3万m3以上では初めてのケース。旧大野郡内の生コン業者に工場内や運搬中の温度管理を徹底してもらって1年間で完成させた。と当時の苦労を述懐した。  「総合評価落札方式の導入など入札制度の改革に対応して、これからの建設業者は行政に何をアピールするかが大切。そのためには技術力の向上が欠かせない。社会資本は充実してきて新設は少ない。既存施設の補修や延命化工事に対応できる技術も重要になる」と業界にアドバイス。  豊後大野市三重町の自宅で奥様と2人暮らし。55歳。 略歴  45年4月、県入り。建設政策課課長補佐、都市計画課参事、道路課参事などを経て今年5月、現職。




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