大分建設新聞

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7日にも取水制限か 耶馬溪ダム貯水率低下無料

行事・講習会・表彰県北地区
2025年08月05日
 山国川河川事務所は4日、山国川中下流域水利用連絡協議会の第2回代表幹事会を開き、山国川の取水制限が7日にも開始される可能性があり、このまま少雨状況が続けば、さらに制限強化する場合があると発表した。
 耶馬溪ダムは、4日午前9時現在で貯水率49・3%で、40%を下回ると取水制限が開始される。すでに、上下水道で中津市などの自治体が10%、工業用水で田辺三菱製薬工場㈱が70%、土地改良区などが農業用水で20~30%の自主的に取水制限を実施している。
 このまま雨が降らない、または少雨状態が続くと、7日にも取水制限開始となる貯水率40%を下回り、19日には0%になると見込まれている。取水制限が始まると上下水道で20%、工業用水で80%、農業用水で30%の制限が掛かることが幹事会で了承された。
 さらに貯水率20%を下回ると、取水制限が強化される可能性もあるとし、20%を下回ることが予想される前の12日に、第3回幹事会を開き、制限強化について話し合うという。以前、取水制限が行われたのは7年前の2018年で、その際は上下水道が20%、工業用水が75%、農業用水が30~40%だった。
 また、24年も貯水率低下により、同年8月28日から取水制限が開始される予定だったが、台風の雨によって、2日間で貯水率が回復したために制限は見送られた。
 7月の山国川全流域の平均降雨量は、1989(平成元)年以降最低の24・6㍉(平均は361㍉で平均値の7%)、耶馬溪ダム上流域の平均降雨量も1986(昭和61)年以降最低の28・2㍉(平均は349・2㍉で同8%)。8月になっても、全流域で3・2㍉、ダム上流域で6・1㍉の降雨しかない。
 14日までの天気予報では、「曇り時々雨」の予報が数日あるが、向こう1カ月の九州北部地方の予報は「平年に比べ晴れの日が多い」とされており、貯水率が劇的に回復はしないと見られている。
 なお、天気予報通りに雨が降り、各自治体などが取水制限を実施したとしても、耶馬溪ダムの貯水率が0%に到達するのは、当初の19日から数日しか伸びないと見込まれている。
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