大分建設新聞

インタビュー

佐藤 佑太社長(㈱ニッショー)

2025年03月24日
 クリーンルーム内での機器連結、プラント設備での配管・機械器具設置、電気設備工事などを手掛ける㈱ニッショー(大分市)。4月に社長就任4年目を迎える佐藤佑太社長(35)に話を聞いた。
 佐藤社長は大学を卒業後、九州の大手サブコンに就職し、主に電気設備工事の現場代理人として約8年半勤め退職。2020年に入社し、22年4月に社長へ就任した。
 「今まで電気工事をしてきたが、ニッショーは管工事がメインだったので最初は戸惑った」と、入社当初は慣れない作業に苦労したという。しかし、佐藤社長が電気工事に長く携わったこともあり、同社も電気設備工事に力を入れ始め、今ではプラントでの配管・機械器具設置に合わせ、電気設備工事もできるようになった。
 同社は平均年齢40代前半だそうで、若い技術者の確保を進める。「今までは即戦力が必要だったので、中途入社の社員が多かった。しかし、会社の発展のためには若い人材もほしい」とし、SNSを活用した情報発信を積極的にしている。
 また、年間休日数113日、月の残業時間は平均10時間未満にするなど、労働環境の整備に取り組み、品質マネジメントシステム(ISO9001)の取得、健康経営優良法人2025(ホワイト500)の認定も受けた。他社から転職して来た社員からは「残業が少ないので、家族と過ごす時間が増えた」と喜びの声もあるそうだ。企業経営においても、非上場の中堅・中小企業向けの信用格付けである「S&P日本SME格付け」で「a」を取得し、会社の信用性を高めている。
 今後は、「生成AIなどの最新技術の導入、生産性向上のための自動化など、人間にしかできない作業の時間を増やしたい。さらに、さまざまな情報発信をして、就職活動中の若者や各企業に会社を知ってもらい、雇用拡大や取引先増に取り組んでいきたい」と、創業者から引き継いだ会社の発展を考えている。
 休日やオフタイムには、映画鑑賞や漫画を読んでいる。特に漫画は、人生を歩む中でのヒントや格言が隠れているという。「ある漫画で、運を掴むためには、運の出現を想定して己を高め、運が落ちてくる場所を見極めて待つことができる人間にしか、運の女神は微笑まないという言葉には感銘を受けた。人生や会社運営でも、常にあらゆることを想定して行動しておかなければ、運は向いてこない」と熱く語る。
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