大分商工会議所（吉村恭彰会頭）は２月26日、市内で次代を担う会員企業の育成と企業経営者の意識革新を促すことを目的とする「第１回革新的経営チャレンジ賞」の表彰式を開いた。運輸業、卸売業、清掃業など受賞４社のうち、建設業からは㈱匠研工業（市内賀来、鹿田研二社長）が選ばれた。
　匠研工業は、溶接加工場の建設と自動溶接機の導入による熟練工不足の解消、加工と取付の一括受注による業務拡大を実現した点などが評価された。
　初めに吉村会頭が「非常に厳しい経営環境の中、自社の競争力を強化するだけでなく、地域経済の活性化にも貢献する素晴らしい取り組みをしている。本日の受賞を契機に、引き続き革新的経営チャレンジの精神をもってさらなる発展に努めてほしい」とあいさつ。
　鹿田社長は「鉄の溶接工は多いが、薄く錆びない配管を扱うのは九州で２社だけ。社員が将来も安心して働けるよう、人の力だけでは限界があることから自動溶接機の導入を考えた。気を引き締めて頑張りたい」とお礼の言葉を述べた。
　同表彰は、地域密着型の新サービス提供や新商品開発、ＳＤＧｓへの取り組みで社会的信頼性を高めるなど、創意工夫の気概を持ち、他の企業の範となるような事業を展開する中小企業を顕彰することを目的に、今年度創設された。