県インテリア設計士協会（近藤正一会長）は23日、「第13回インテリア設計士の家具デザインコンペ２０２４」で、熊本デザイン専門学校（熊本県）２年の森万利与さんが最優秀賞を受賞したと発表した。
　このコンペは、同協会がインテリア・建築文化の発展と若い学生たちのインテリアへの関心を高めるため実施しているもので、対象は九州各県の同協会会員と高校生、専門学校生、大学生。
　今回のテーマは「かわいい家具」。「かわいい」の意味は、可憐さ、幼さや愛おしさだけではなく、見事さや美しさ、工夫が可愛いとして評価されるなど多様化・多義化が進んでいる。「かわいい」を大切にしつつも広く共感が得られる家具、という趣旨で作品を募った。その結果、各県12校から１００点の作品が寄せられた。
　最優秀賞を受賞した森さんの作品「ここごろん」は、カラフルなヘルメット素材の子ども用リックサックで、荷物を運ぶだけではなくタイトル通り疲れたら椅子代わりにもなり、転倒時の安全面でも役立つ。機能的で美しい形状の作品が高く評価され、審査員全員の賛成で受賞した。森さんは、佳作も同時受賞している。
　近藤会長は「こうした文化的事業は、見える形での成果がなかなか現れづらいものだからこそ継続が大事」と話した。
▽氏名（学校名と学年）＝作品名
　◇最優秀賞
▽森万利与（熊本デザイン専門学校２年）＝ここごろん
　◇優秀賞
▽福田啓太（熊本県立熊本工業高校２年）＝たんぽぽライト
　◇優秀賞
▽堀之内彩（日本文理大学３年）＝雪化粧
　◇佳作・ＪＩＡ賞
▽堀遼太朗（大分県立芸術文化短大１年）＝モクハンセン
　◇佳作・建築士会賞
▽松野太紀（日本文理大学３年）＝キュッとウォ～ク
　◇佳作
▽森万利与（熊本デザイン専門学校２年）＝ＳＴＥＰＰＡ（すてっぱ）
▽渡邊聖月（日本文理大学３年）＝Ｆｒｉｅｎｄｌｙ　Ｃｈａｉｒ
　◇奨励賞
▽立杉優海（八代工業高校３年）、長尾歌心結（日田林工高校３年）、チャン　ラム　タオ（日本デザイナー学院１年）。