建設業労働災害防止協会（建災防）県支部は５日、大分市内で第30回県建設業安全大会を開いた。
　友岡孝幸支部長（県建設業協会長）が「昨年、緊急事態を宣言した。本年は死亡災害は減ったが、休業４日以上の死傷者数は増えている。大会を契機に経営トップ、ここにいる人たちは安全意識を高めてほしい。今後も重大災害根絶を図るため、各労災防止活動の取り組みをお願いする」とあいさつ。
　来賓で佐藤広道大分労働局長らが祝辞を述べた。
　特別講演で、大分労働局の嶋田高彰健康安全課長は、県内建設業による過去３年間（２０２１～23年度）の休業４日以上の死傷者数について、土木２１８件35％（死亡７人）、建築２５５件41％（同４人）、その他の建設工事１５０件24％（同３人）が発生。また、事故の型別では、墜落・転落１９４件、転倒84件、挟まれ・巻き込まれ78件（死亡２人）、切れ・こすれ62件、飛来・落下44件、激突され37件（同１人）、激突33件、動作の反動・無理な動作29件、交通事故20件（同３人）、高温・低温の物との接触12件（同１人）、崩壊・倒壊11件（同２人）などのほか、おぼれ２件（同２人）と報告。災害事例と対策ポイントを挙げて、防止徹底を求めた。
　最後に「30回の記念大会を契機に、安全と健康はすべてに優先することを改めて受け止め、各職場で安全衛生に対する理解をさらに深め、参加者一同、一丸となって職場のリスクを減らし、安全・安心な職場づくりを実現する」と大会決議がされた。
　各表彰者は次の通り。
　◇Ｒ６全国建設業労働災害防止大会表彰（紹介）
▽優良賞（現場）＝新成建設㈱、梅林建設㈱
▽功績賞（委員会委員）＝澤文幸（㈲澤組）
▽同（職長）＝古矢智広（㈱佐藤塗工）
　◇Ｒ５安全優良職長厚生労働大臣顕彰（紹介）
　▽柿本雅子（㈱栗木精華園）
　◇Ｒ６県建設業安全大会表彰
▽優良賞（事業場）＝㈱新興プラント工業、㈱安部勇建設、㈲山香水道、㈲江本組、㈱弘栄、㈱岩男組、㈱光成経済、㈱大山、㈲梅野組、足立建設㈱、㈲岡城工業、㈱豊産業、㈲政栄建設工業、弥生石材㈱
▽功績賞（委員会委員）＝大弓顕（㈱大弓建設）、佐藤匡利（㈱佐々木工務店）
▽同（職長）＝甲斐野政司（日伸テクノ㈱）、山本光希（㈲小笠原組）、簡由郎（㈱佐藤塗工）、竹内伸吾（㈱東部開発）、酒井洋右（㈱イマハシ）、吉田大祐（大洋興業㈱大分支店）。