大分建設新聞

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技術力向上を目指して ため池技研が総会無料

行事・講習会・表彰大分地区
2024年08月02日
 大分ため池技術研究会(大坪政美会長・九州大学名誉教授)は7月30日、大分市の土地改良会館で2024年度の総会と研修会を開いた。
 総会には、会員ら130人が出席。大坪会長が「ため池改修工事の技術的課題に対処する私たちの役割と期待は大きい。技術講演会と現場研修会を中心に多岐にわたる会員の要望に応えたい」とあいさつ。
 議事では、11月実施予定の技術講演会、12月実施予定の現場研修会、全国ため池フォーラム(秋田県、日程は未定)など、24年度の事業計画案を可決した。
 研修会では、県農地・農村整備課の難波悦史防災班参事が、県内のため池防災・減災対策の現状と課題を講演した。
 18年7月豪雨によるため池決壊の被災状況を取り上げて、西日本を中心に2府4県(京都府2カ所・大阪府1カ所・岡山県4カ所・広島県23カ所・愛媛県1カ所・福岡県1カ所)で32カ所の決壊が発生。この豪雨によるため池対策の課題は、▽決壊した32カ所のうち29カ所が防災重点ため池に選定されていない▽避難行動の判断に必要なため池の現状や豪雨時など情報収集が十分でない▽農業利用されてなく、適正に管理されていないため池が存在する―の3点を挙げた。
 また、県内の防災重点農業用ため池による防災工事など推進計画では、21~30年度の10年間を前期21~25年度(5カ年)、後期26~30年度(5カ年)に区分して、前期=防災99カ所・廃止65カ所、後期=防災72カ所・廃止26カ所の各工事を見込んでいるほか、前期に地震・豪雨耐性評価を行う防災重点農業用ため池は、110カ所を予定しているとした。
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