土塀内部構造に関心 府内城跡保存修理を見学〈大分市教委〉無料
行事・講習会・表彰大分地区
2024年05月22日
大分市教委は19日、府内城跡西側土塀保存修理工事の現場見学会を開いた。訪れた市民ら約150人が、全国的にも非常に珍しい城の土壁内部構造の魅力に興味を示していた。
府内城は1579年に築城された。以降、幾度にわたり修理を行い、その城跡は県指定史跡の文化財になっている。2016年の熊本・大分地震で西側の塀全体が内部に傾いたため木材で支えていたが、23年の豪雨で一部が崩れた上に全体的にうねっておびただしい亀裂も入ったことから、崩壊しないように内部から鉄パイプで支えて足場を設置した。
市教委の調査で明らかになった城の壁内部は、土と土塊を交互に積み上げ、その隙間に植物の繊維や貝殻粉を詰めた全国的にも非常に珍しい造りになっているという。
市が発注する西側土塀の災害復旧工事は、㈱佐伯建設が請け負った。「公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法」に基づく補助金を受けて、今年3月から始まっており25年3月までに完了する予定。総事業費は約1億3000万円で、文化財であるため建造された江戸時代当時の土塀の造り方に従って、土と土塊を丁寧に積み直す。壊れてなくなった部分は新しい土と土塊を使う。現在、復旧工事で壁内側の白壁を長さ約62㍍に渡って取り払っている。
参加者からは「土や土塊を使う修理は分かったが、上部の瓦はどうするのか」などの質問があり、市担当者が説明していた。
市教委文化財課は「瓦もいったん取り外して再び使う。保存修理工事は非常に根気がいる。文化財の価値を未来に残すため、丁寧に修理しなければならない」と話している。
府内城は1579年に築城された。以降、幾度にわたり修理を行い、その城跡は県指定史跡の文化財になっている。2016年の熊本・大分地震で西側の塀全体が内部に傾いたため木材で支えていたが、23年の豪雨で一部が崩れた上に全体的にうねっておびただしい亀裂も入ったことから、崩壊しないように内部から鉄パイプで支えて足場を設置した。
市教委の調査で明らかになった城の壁内部は、土と土塊を交互に積み上げ、その隙間に植物の繊維や貝殻粉を詰めた全国的にも非常に珍しい造りになっているという。
市が発注する西側土塀の災害復旧工事は、㈱佐伯建設が請け負った。「公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法」に基づく補助金を受けて、今年3月から始まっており25年3月までに完了する予定。総事業費は約1億3000万円で、文化財であるため建造された江戸時代当時の土塀の造り方に従って、土と土塊を丁寧に積み直す。壊れてなくなった部分は新しい土と土塊を使う。現在、復旧工事で壁内側の白壁を長さ約62㍍に渡って取り払っている。
参加者からは「土や土塊を使う修理は分かったが、上部の瓦はどうするのか」などの質問があり、市担当者が説明していた。
市教委文化財課は「瓦もいったん取り外して再び使う。保存修理工事は非常に根気がいる。文化財の価値を未来に残すため、丁寧に修理しなければならない」と話している。