大分建設新聞

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i―Con大分セミナー ICT施工などの事例紹介無料

行事・講習会・表彰大分地区
2024年02月02日
 大分河川国道事務所、県建設業協会、県測量設計コンサルタンツ協会、県地質調査業協会は1月29日、大分市内で「2023年度i―Construction(i―Con)大分セミナー」を開いた。県内業者や土木関係技術者など約200人が出席し、現場の設計・施行事例や各社の取り組んでいる体験談などに耳を傾けた。
 セミナーは現場の設計・施行事例を交えたCIM・ICTの施工技術や、i―Conの最新の取り組みについて学ぶことで、より一層のICT普及、促進を図ることを目的に開催された。
 始めに大分河川国道の甲斐猛副所長が主催者を代表し、セミナーの主旨や魅力ある建設現場を目指してICT導入を推進していく方針を話した。
 続けて九州地方整備局企画部の山本恭裕氏、長友久樹氏が、それぞれ「BIM/CIM原則適用について」、「ICT施行普及促進の取り組み」と題して講演。測量~施工~検査~維持管理まで一貫して3次元データを使用することの利点や、建設分野の生産性向上の取り組みを国策として、建設現場の生産性を25年度までに2割向上させる方針であることなどが紹介された。
 その後、福井コンピュータ㈱の砥綿勉氏が「BIM/CIMデータと3次元点群の利活用について」と題し、実際の現場の点群データをPCで操作しながら、その活用方法、利点について解説した。
 セミナー後半では、県内業者、団体がCIM・ICTの施工技術について、各社の実践例などを発表。日伸建設工業㈱の大庭浩司社長は「経営者から見るICTと女性活躍」と題し、ICT施工は挑戦であり「これをやらなかったらどうなるか」を、社員と共に自問しながら取り組んでいること、女性社員の割合を5年後には30%にまで引き上げる目標であることなどを講話した。
 ㈱末宗組の末宗信市社長は「当社のICTへの取り組みと若手の活躍」と題し、自社の若手技術者が作成した3Dモデルを用いて、現場の足場の高さの確認が容易にできるようになったことなど活用方法を紹介、また実際に3Dモデルの作成を会場で実演した。
 県測量設計コンサルタンツ協会からは野々下寛氏、斎藤利政氏、長野辰生氏の3人が登壇し、「測量・設計におけるi―Con技術の活用事例」と題して、災害現場で活躍したUAVレーザー測量、そこからの3Dデータの作成、3次元データの視覚的活用方法などについてスライドを基に解説した。
 最後に大分河川国道事務所の古賀和也氏が登壇し、大分川・大野川における河川CIM活用事例について、発注者側から見たICT施工のメリットなどを交えて講話した。
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