大分建設新聞

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神戸港・大阪港の利用促進へ 阪神港セミナーin大分無料

行事・講習会・表彰大分地区
2023年12月14日
 国土交通省近畿地方整備局、大阪港湾局、神戸市港湾局、阪神国際港湾㈱の4者で構成される「阪神国際港湾戦略事務局ポートセールス部会」は4日、大分市内のホテルで「阪神港セミナーin大分」を開いた。セミナーは国際コンテナ戦略港湾である阪神港の利用を促進することを目的としており、県では初の開催。
 阪神港は、国が定めた国際コンテナ戦略港湾である神戸港と大阪港の総称。九州の東の玄関口である大分で、両港の利用を促進しようとセミナーが開催された。県内の物流、港湾業、船舶会社や県関係者など約50人が参加した。
 初めに主催者を代表して阪神国際港湾の中樋博行専務執行役員が「安定的な物流の確保、利便性の向上、輸送ネットワークの拡充がわれわれの使命。国、民間業者が一体となって今後も取り組んで行きたい」とあいさつ。
 続けて近畿地方整備局港湾空港部の谷本隆介港湾高度利用調査官が、国際コンテナ戦略港湾政策の概要について説明。国が取りまとめている、新しい同戦略港湾政策や、県内港湾と阪神港のつながりなどを紹介した。
 県港湾から阪神港へは、内航航路やフェリーで結ばれている航路で、化学工業品、金属機械工業品、農水産品など多くが輸送されている。コンテナなどの物流・内航航路は①井本商運㈱(神戸市)②鈴与海運㈱(静岡県)―の2社が週1回、商船・フェリー航路は㈱商船三井さんふらわあ(東京都)が毎日運行している。
 海上輸送は近年、環境負荷の少ない輸送形態としても注目されており、モーダルシフト(トラックなどの自動車で行われている貨物輸送を、鉄道や船舶の利用へ転換すること)によりCO2削減に貢献するほか、一つのコンテナに荷物を相乗りさせることでコストの削減を図れるなどの利点もある。
 セミナーでは、井本商運、商船三井さんふらわあのそれぞれの担当者が、内航コンテナ船サービスの紹介や港の活用法、海上物流の利点などを講演したほか、参加者と主催側で情報交換会も行われた。
 【メモ】国際コンテナ戦略港湾=大型化が進むコンテナ船に対応し、円滑な積み替え機能の確保や効率的な集荷、日本海側と阪神港を結ぶ内航コンテナ航路などが備わった特定港。
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