大分市は21日、市役所で２０２３年度の子育て支援中小企業表彰式を行った。市内の中小企業による子育て環境の充実を図り、社会全体で子育てを支援する気運を高めることを目的に実施しているもので、今回は河野電気㈱、㈱オグネット、大分ファミリー㈱、㈱双葉タクシー、㈱環境整備産業―の５社が表彰された。
　式では、足立信也市長が受賞企業の代表者に表彰状を手渡し「県の人口は自然減をたどっているが、その中でも若い人が集まる大分市では、安心して子どもを産める環境を整えることが必要。市としてもさまざまな政策を検討・実行している。働く人が多い中小企業のこのような活動は、男女の役割分担を覆す改革としても重要な意味を持つ。今後も市、企業が支え合って子どもたちを育てていく社会の実現に協力をお願いしたい」と期待の言葉を述べた。
　受賞者を代表して、河野電気の南公憲社長が「働き盛りの主力の社員が、安心して働ける環境を社の中でしっかり整備し、今後も取り組みや制度を拡充、ブラッシュアップしていきたい」とお礼を述べた。
　表彰は08年度から実施しており、今年度表彰された５社を合わせ、延べ36社が表彰されている。
　関係各社の取り組みは次の通り。
▽河野電気㈱（南公憲社長）＝①育児のための短時間勤務制度の利用実績がある②配偶者が出産する時に特別休暇を付与③出産祝金の支給④水曜日をノー残業デーとし、定時退社を徹底⑤家族同伴可のイベントを実施⑥社員より相談があれば、育休以上の対応を実施
▽㈱㈱オグネット（小串康博社長）＝①子の看護休暇の取得実績がある②子の看護休暇の有給休暇に対応している③日頃からノー残業に努め、社長自ら声掛けを行い徹底している④個人面談によるコミュニケーションを図り、柔軟な勤務対応を行っている⑤子ども同伴出社の例がある
▽㈱環境整備産業（尾形嘉博社長）＝①男性の育児休業取得実績がある②短時間勤務制度について、子どもが小学校就学前まで利用可能③配偶者が出産するときに特別休暇を付与④水曜日をノー残業デーとし、定時退社を徹底⑤社内報による制度周知を行っている。