大分建設新聞

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建物グリーン化促進を 県建築士会が研修会無料

行事・講習会・表彰大分地区
2023年10月17日
 県建築士会(幸勝美会長)は13日、大分市内で2023年度第1回建築技術者向け研修会を開いた。建築物グリーン化の促進に向けて県が取り組んでいる事業の一つで、参加者は事例紹介などの講演会に真剣に耳を傾けた。
 研修会には会員ら約65人が出席。始めに同会建築物グリーン化促進事業推進小委員会の末成祐二委員長が、事業の主旨や今後の会の具体的な取り組みについて説明した。
 続けて、講師として招かれた一般社団法人住宅医協会の三澤文子代表理事(Ms建築設計事務所代表、大阪府)が「既存住宅を改修して住み継ぐこと」と題して講演。設計士でありながら、住宅医協会の活動で調査診断や改修技術の開発などを行ってきた経験から、既存住宅の改修への取り組みとして五つの柱①既存住宅の調査・診断をする②耐震性能の向上を目指す③断熱性能+省エネの向上④改修プランニングではバリアフリーを意識する⑤劣化対策+メンテナンス容易性に留意する―を紹介。奈良県で築33年、岐阜県で築100年超えの木材倉庫などを改修した事例などを紹介し、「地球環境(気候変動)に対応する住宅に改修することで、風景・町並み・住文化を維持する、改修でこそ得られる価値を提案していきたい」と出席者に呼び掛けた。
 後半では「県内事業者による改修事例紹介と講師による講評」として、㈱幸建設(別府市)の幸康史氏とseg住宅建築事務所(大分市)の瀬口正美代表が自社で施工した県内の事例をそれぞれ紹介した。
 県建築士会では、業者向けや一般向けに広く建築物グリーン化について情報を発信していくとし、次回は11月11日に別府市ビーコンプラザで開かれる「第1回県民フォーラム」の中でも研修会を実施する。
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