大分建設新聞

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BIM導入で意見交換 県建築士事務協ら無料

行事・講習会・表彰大分地区
2023年10月10日
 県と県建築士事務所協会(仲摩和雄会長)、県設備設計事務所協会(矢野久会長)の2団体は先に、大分市内で建築・設備設計へのBIM導入について、情報連携をいかにスムーズに行うかの検討・検証を交えた意見交換会を開いた。3者合同での意見交換は初めてで、各協会員など27人が出席し、今後のBIM導入の先行きについて意見を交わした。
 始めに県施設整備課の桑田一敏課長が「BIMの今後の導入において、発注者と受注者間で意見できる貴重な交換会だ。導入に当たっての問題点を洗い出していきたい」などあいさつ。
 建築BIMについては、国交省が2025年度から試験的にBIM図面審査(建築確認)を導入する旨が公表されており、現場では導入の加速化が進んでいる。一方で課題も多く、ソフトの互換性や、建築はBIMだが設備設計の図面に関してはCADデータの仕様であったり、また県への提出は2D図面でなどと、その情報の連携が課題となっている。
 そこで、データ入力ルールなどの整備(標準化)とデータの受け渡しルールなどの共通化を進めることで、設計・施工・維持管理を行う企業間で、BIMデータ/IFCデータ(BIMの共通ファイルフォーマット)の横断的活用を進め、建築分野における生産性向上へ取り組もうとしている。
 意見交換会では、建築士事務所協の㈲佐藤建築設計事務所の湯浅裕樹氏が、設備設計事務所協の日本エンジニアリング建設㈱の林啓司社長、㈱AES設計の松井勇希氏(以上、大分市)が、それぞれの立場からスクリーンに表示した設計図を基にBIM情報の検証実演を行った。参加者からは「トレース作業の発生はどの程度か、2次元図面は今後どの程度活用されるのか」などの質問、意見が出た。
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