大分建設新聞

ニュース記事

3次元CADを実技指導 外国人女性技術者招き〈大分工高〉無料

社会貢献・人材育成大分地区
2023年10月02日
 ミャンマー出身の女性技術者が高校生に3次元CADの実技指導をする催しが9月26日、大分市の大分工業高校(佐藤啓治校長)であった。
 宇佐市のダイエーコンサルタント㈱で働くミャンマー人女性技術者2人で、同高の土木科3年生のDX研究班が招待して実施したもので、昨年に続いて2回目。
産学連携やミャンマー人への質問タイムを設け、生徒たちに国際交流による世界的視野を持たせる狙いもある。
 技術者のメイ・テー・ルウインさんとタン・タン・ニェインさんは、いずれもミャンマーの技術系大学で土木を学び、日本語も堪能で3次元CADについての知識と製作経験があるため、1年ほど前に同社に入社、現在は設計業務に従事している。
 DX研究班の8人の生徒に、まず同社の日本人社員がドローン測量や3次元について指導。空撮した画像データをPCに取り込み、3次元モデルに変換してみせた。続いて3次元CADを使った構造物設計の書き方などについて説明。その後、ルウインさんとニェインさんが橋脚や砂防ダムの図面を3次元モデルに変換する手順を見せた。説明の後、生徒は4人1組になりPCを囲んで2人からソフトの使い方などの実技指導を受けた。
 生徒の中山愛理さんは「3次元CADを使うことによって、時間短縮につながるので活用するといいと思う。難しいと思っていたが、思ったほどではなかった」と感想を述べた。
 土木科主任の松岡慎一郎教諭は「現在の3年生が授業で3次元CADを経験するのは今回が初めて。今後も率先して先進的な技術を取り入れたい」と期待している。同高では来春から土木科定員が現在の1クラス40人から2クラス80人になるなど、土木業活性化に向けて取り組みを強めている。
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