永井毅会長(全国鐵構工業協会)
2023年08月17日
略歴~1984年熊本大学工学部卒、同年永井製作所(熊本県)入社。93年から同社社長。全構協では2018年副会長を経て22年から会長。62歳。
「鉄が好きだ」と言う。鉄は身の回りで最も多く使われている素材だ。「われわれはここ数千年、鉄器時代に暮らしている」
工場の中に家があった。物心が付いた時には、溶接やプレスの音に囲まれていた。鋼材の上で遊んで育った。
小学高学年のころ、父親が頻繁に熊本から東京に出掛けていた。全国鐵構工業協会(全構協)の前身である全国鉄構工業連合会の設立のためだった。母が「会社の仕事をしないで」とこぼしていた。
50年の時を経て、父が設立に尽力した組織の舵取りを任されるとは思ってもいなかった。「これも巡り合わせ」と、鉄骨業界の発展に向けて気を引き締める。
全構協が関わってきた工場認定制度や検査制度、技術者認定制度などに支えられた技術力と品質が、海外からの輸入を許さない、日本の鉄骨業の大きな〝付加価値〟になっていると考える。「日本ほど頑丈な鉄骨を使っている国はない」
業界の課題として、「品質管理体制の維持」をはじめ、「人材の確保・育成」「働き方改革の推進」「次世代経営者の確保」「経営者を支える人材の育成」を列挙する。
特に品質の確保にはこだわる。昔と比べ、鉄骨加工の工程では分業化が進んでいる。「その中でどう品質を保証していくかが課題。きちっとしたものづくりを目指し、全構協が中心となって業界をけん引していかなければならない」
(編集・デジタル局=比良博行)
工場の中に家があった。物心が付いた時には、溶接やプレスの音に囲まれていた。鋼材の上で遊んで育った。
小学高学年のころ、父親が頻繁に熊本から東京に出掛けていた。全国鐵構工業協会(全構協)の前身である全国鉄構工業連合会の設立のためだった。母が「会社の仕事をしないで」とこぼしていた。
50年の時を経て、父が設立に尽力した組織の舵取りを任されるとは思ってもいなかった。「これも巡り合わせ」と、鉄骨業界の発展に向けて気を引き締める。
全構協が関わってきた工場認定制度や検査制度、技術者認定制度などに支えられた技術力と品質が、海外からの輸入を許さない、日本の鉄骨業の大きな〝付加価値〟になっていると考える。「日本ほど頑丈な鉄骨を使っている国はない」
業界の課題として、「品質管理体制の維持」をはじめ、「人材の確保・育成」「働き方改革の推進」「次世代経営者の確保」「経営者を支える人材の育成」を列挙する。
特に品質の確保にはこだわる。昔と比べ、鉄骨加工の工程では分業化が進んでいる。「その中でどう品質を保証していくかが課題。きちっとしたものづくりを目指し、全構協が中心となって業界をけん引していかなければならない」
(編集・デジタル局=比良博行)