将来の職業選択を考えるきっかけ作りとして、普段は業界に触れることのない普通科の高校生に「現場写真撮影会」を通して、土木の魅力を伝えようと昨年度に引き続き実施されている「青春ビルドプロジェクト」。
　同プロジェクトは、噂の土木応援チーム「デミーとマツ」のデミー博士（出水享長崎大学院教授）が国土交通省九州地方整備局の協力を得て実施しているもので、土木・建設業の認知度向上、イメージアップによる担い手確保を目指している。大分・長崎・佐賀の３県合同で実施しており、県からは昨年に引き続き大分県立大分上野丘高校の写真部が参加する。
　同校では２日、デミー博士による事前オンライン講座が行われ、写真撮影会に参加する３人の男子生徒たちが受講した。
　オンライン講座では、デミー博士の自己紹介の後、「土木とは」という基礎的な内容、また日本の土木技術が世界的にも優れている面などについて講話した。
　土木業界が日々の生活にどれだけ欠かせない仕事であるか、水道から出る安全な水や下水道の整備が日本の長寿命社会を押し上げてきた実績、また災害発生時には人命救助や自衛隊が通る緊急の道づくりのために、いち早く現場に駆け付けていることなどについても触れた。
　生徒たちは、日々の通学で使う道路、橋、学校などの建物にもその技術が生かされていること、また近年の業界ではＤＸ化が進み、昔の土木のイメージとは異なってきていることなどについて知識を深めた。講義後は、生徒から「撮影会の現場は、何を目的に工事しているのか」などの質問が出た。
　生徒たちは21日、大分市国道10号で行われている、大分10号高江拡幅鴛野地区第５工区改良工事現場（利光建設工業㈱）で写真撮影会を実施予定。撮影した写真については、本紙紙面での紹介、特設ＳＮＳアカウントでの掲載、写真展などを予定している。