日田市の大工、左官、板金、瓦、塗装、建具などの職人約20人で構成される日田職人会（高瀬泰孝理事長）は23日、市内で「住まいの無料相談会」を行った。
　職人会は、技術の伝承と後継者の育成・確保を目的に２０１２年に発足、当初からほぼ毎月相談会を行っており、今回で１００回目。
　無料相談会を始めたきっかけは、あるイベントに同様の相談所を置いたところ住宅相談のニーズが多かったためで、それから定期的に開催することにした。
　相談内容は、住宅の内部だけでなく外部の傷み、台所の床のきしみ、建具の不具合など多岐にわたり、一人暮らしでどこに相談してよいか分からない相談者も少なくないという。
　同日は、先日の豪雨の影響からか雨漏りの相談などが目立ち、問診表に内容を記入した後、不具合の箇所の写真を見せながら相談を受けていた。
　相談者は「雨漏りの原因が分からず悩んでいたが、後日自宅を見て対応策を考えてくれるとのことでひと安心」と、ほっとしていた。
　職人会で相談会を担当する原田弘美さん（原田板金工作所）は「地元には良い職人がおり迅速な対応ができる。相談に応じてアドバイスを行い、必要なら該当する職人を同伴して現場まで出向くなど、相談者の信頼を得る活動をしている」と話し、１００回目の節目については「相談に来る方はずっと悩んでいたという人も多い。相談を通して悩みが解決し安心した姿を見ると非常にやりがいを感じる。これを通過点にこれからも継続していきたい」と相談会の意義を語った。