大分建設新聞

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ナナモリが出前授業 下水処理場の役割学ぶ無料

社会貢献・人材育成大分地区
2023年06月19日
 大分市松岡水資源再生センター監理者の㈱ナナモリ松岡事業所(甲斐範彦所長)は14・15日の両日、同市の戸次小学校4年生98人の児童を対象に、下水道の役割について出前授業を行った。
 2014年からスタートした出前授業は、下水処理場の役割を知ってもらうこと、加えてイメージアップを図ることを目的に毎年実施している。昨年度は市内全5校368人に授業を行い、今年度は同校を含む計6校の約415人を対象に授業を行う予定。
 14日に行われたクラス33人を対象とした授業では、社員がオリジナルのスライドを使い、水資源の大切さ、下水道の仕組みと役割、下水道がなかったらどうなるか、汚水を微生物がきれいにする方法などを、クイズを交えながら分かりやすく説明した。汚水処理の実験では、大野川から採取した水でそれぞれ1000倍に薄めた、牛乳、オレンジジュース、ソース、洗剤などのCOD(汚水をきれいにする酸素量、化学的酵素要求量)を簡易パックテストで調べる実験を行った。児童らは色の変化に驚きながら、楽しそうに取り組んだ。
 また、微生物を使って水をきれいにする実験では、処理場の仕組みを水槽で簡易的に再現。微生物に空気を送るモーターを止めると、数十分で濁った水が沈殿物と分かれきれいになった様子に歓声と驚きの表情を見せた。終わりに児童には同社から、天ぷら油・廃油処理袋がプレゼントされた。
 授業に参加した伊東諒真(いとうりょうま)くんは「お父さんが下水道関係の仕事をしているので、どんな仕事をしているのか知ることができてよかった。実験で水の色が変わるのが不思議だった。水を大切に使おうと思った」と感想を述べた。
甲斐所長は「生活排水がどのように処理されているかを知り、とにかく下水道に油を流さないことを覚えてほしい。家に帰って家族の人にも周知してもらえたら」と語った。
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