大分建設新聞

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危険3カ所を点検 大雨に備え防災パト〈国東市〉無料

行事・講習会・表彰別国地区
2023年06月02日
 国東市は5月30日、梅雨時期に備え防災パトロールを実施した。市の担当部署、県国東土木事務所、県東部振興局、地元消防・警察、国の関係機関など約30人が参加して、市内で危険視されている3カ所を点検して回った。
 市役所で出発式があり松井督治市長が「急峻な地形を多く抱える国東市の中では多くのため池が点在しており、十分な警戒が必要。これから起こりうる大災害に備えて災害予防対策の推進、連携体制の強化を図る必要がある。本日のパトロールでは災害が予想される危険箇所の点検を行い、皆さま方と情報を共有することで防災減災につなげていきたい」とあいさつ。
 パトロールは、全員で市内安岐町大添の岩鼻溜池、同町瀬戸田下区の東小川川、武蔵町小城区の午谷(ごんたに)池の3カ所を点検した。
 岩鼻溜池は、溜池決壊で9㌶の農地が被害を受けると予想されることから、新たに災害危険予想地域に指定されており、今年度に浚渫工事を実施する計画。ため池内部に堆積した土砂、草(葦など)類を除去し本来の貯水機能を回復することで農業用水利を確保し、同時に台風や大雨時の下流域への越水の危険性を軽減する。工事内容は、ため池内部の堆積土に生石灰を混ぜて固化した後に、重機で掘削しダンプで搬出、運搬して処分する。
 3年前から整備に取りかかっている武蔵町小城のため池、午谷池では、全員が堤体の上から1年後の完成を目指す工事の進捗状況を確認した。
 一方、安岐町瀬戸田で、砂防工事が進められている東小川川では、今年11月の完成を目指して進む取合護岸工と垂直壁工を点検した。
 パトロール後の判定会議では、新規の岩鼻溜池を加えた49カ所について、それぞれの危険度を判定した。
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