玉来ダムが土木学会賞 大分県で初受賞〈土木学会〉無料
行事・講習会・表彰久大地区
2023年05月19日
1991年の着手から31年の歳月をかけて2022年に竣工した竹田市の玉来ダム建設事業が15日、公益社団法人土木学会の「土木学会賞」(技術賞)を受賞した。阿蘇火砕流堆積物の厳しい地質条件を克服した流水型ダムにおけるダム建設技術が高く評価されたもので、大分県では初めての受賞となる。
土木学会賞は、わが国の土木技術の発展に大きく貢献し、社会の発展に寄与したと認められる画期的なプロジェクトに贈られるもので、今回受賞したのは、大分県庁、ダム本体を施工した大成・菅・友岡特定建設工事共同企業体、㈱建設技術研究所九州支社の3社で、同事業に参加、貢献した技術者は109人に上る。
玉来ダム周辺は、阿蘇山火砕流の堆積物で構成されている。比較的硬い溶結凝灰岩と柔らかい軽石凝灰角礫岩が堆積した層を成しているため、堤体の重さに耐えられないことから、置換コンクリート打設と人工的な基礎岩盤を造成し、堤体の安定を図ったことやグラウチングを基本とした止水を行い、透水性地質対策を施したことが高く評価された。
同ダムの特性は流水型ダム。玉来川は集水面積が大きく水量が安定しており、ダムに水をためて農地などへ補給する必要がないため、現況の河床近くに常用洪水吐きを設置、洪水時以外は水をためない治水専用の流水型ダムとして建造された。魚類移動など自然に近い循環が維持されるというメリットがある。
ダムの堤高は52㍍、堤頂長145㍍の重力式コンクリートダムで洪水時以外は水をためない治水専用ダムとして、1991年から2022年に竣工するまで31年の歳月をかけて建設した。
石和徹也県河川課長は「受賞は関係者の努力による結果だ。今後も技術向上に努めたい」と述べた。
土木学会賞は、わが国の土木技術の発展に大きく貢献し、社会の発展に寄与したと認められる画期的なプロジェクトに贈られるもので、今回受賞したのは、大分県庁、ダム本体を施工した大成・菅・友岡特定建設工事共同企業体、㈱建設技術研究所九州支社の3社で、同事業に参加、貢献した技術者は109人に上る。
玉来ダム周辺は、阿蘇山火砕流の堆積物で構成されている。比較的硬い溶結凝灰岩と柔らかい軽石凝灰角礫岩が堆積した層を成しているため、堤体の重さに耐えられないことから、置換コンクリート打設と人工的な基礎岩盤を造成し、堤体の安定を図ったことやグラウチングを基本とした止水を行い、透水性地質対策を施したことが高く評価された。
同ダムの特性は流水型ダム。玉来川は集水面積が大きく水量が安定しており、ダムに水をためて農地などへ補給する必要がないため、現況の河床近くに常用洪水吐きを設置、洪水時以外は水をためない治水専用の流水型ダムとして建造された。魚類移動など自然に近い循環が維持されるというメリットがある。
ダムの堤高は52㍍、堤頂長145㍍の重力式コンクリートダムで洪水時以外は水をためない治水専用ダムとして、1991年から2022年に竣工するまで31年の歳月をかけて建設した。
石和徹也県河川課長は「受賞は関係者の努力による結果だ。今後も技術向上に努めたい」と述べた。