国土交通省は、建設業者による発注者への虚偽報告といった不正事案が「相次いでいる」として、主要建設業団体に対して、不正事案発生の防止と建設工事での品質・施工管理の徹底を強く促した。不動産・建設経済局長名で建設業団体に通知した。
　虚偽報告に関しては、鉄道・運輸機構の北海道新幹線のトンネル工事で、熊谷ＪＶが決められたスランプ計測の回数を実施していなかったにもかかわらず、所定の頻度で実施したと偽って報告していた。こうした虚偽報告の事例は、ほかにも発生しているという。
　通知では、発注者への虚偽報告について「建設業界に対する国民からの信頼を大きく損なうもので、あってはならないこと」と指摘。「業界全体の信頼を揺るがす重大な問題と認識し、再発防止の徹底へ全力で取り組む必要がある」と厳正な対処を求めた。