県はさきに、２０２２年度「おおいた女性活躍推進事業者表彰」の表彰式と知事との懇談会を開いた。３企業が表彰された中で建設業界から鬼塚電気工事㈱（大分市、尾野文俊社長）と伸和建設㈱（中津市、山本寛泰社長）の２社が受賞した。これは、県が女性の登用や働きやすい職場環境づくりに積極的に取り組んでいる事業者を対象に知事表彰を行い、県の広報誌などで広く紹介・周知しているもので、今回は建設２社と大分信用金庫が表彰された。
　鬼塚電気工事は、女性の正社員が５年間で６人から15人増えて21人に、女性管理職は５年間で初めて１人（全体の６・３％）誕生した。また、文系卒でも技術職としての採用を実施したり（入社後勉強会で資格取得予定）、現場から離れた社員も現場で培った技術を生かし図面や書類作成できる部署へ配置するなど柔軟な働き方を実践している。新社屋には女性社員の意見も取り入れ、男女ともに更衣室、シャワー室を設置、休憩スペースも複数設置し、コミュニケーションのとりやすい職場環境を整備している。
　また、伸和建設も、女性技術者を20年度に初めて採用し、現在２人が現場で活躍している。社屋に女性専用トイレや更衣室を設置するとともに、女性技術者が実際に働く現場を総務課職員が視察し、現場にも女性専用トイレを設置するなど、働きやすい環境改善に取り組んでいる。同社では、看護師が常駐する企業主導型保育園も設置。病児保育にも対応でき、子育てをしながら働きやすい環境を整備している。一方、若手の採用や育成にも力を入れ、資格の取得についても受講料などの負担や勉強スペースの提供などを行っている。