大分建設新聞

ニュース記事

水中ドローンで位置把握 USBLの実証実験無料

製品・技術・企業大分地区
2023年03月14日
 ㈱テクノコンサルタント(大分市、甲斐猛社長)の西日本ロボット・ドローンセンターは10日、県ドローン協議会の補助事業として、豊後大野市の師田原ダムで水中位置計測装置(USBL)導入の実証実験を公開した。
 USBLを使って位置を把握する実証実験と、橋脚洗堀調査を想定した模擬実験で構造物の水中部調査での位置の精度向上を目的としたもの。
 水中には電波が届かないため、水中ドローンはGPSを利用することができない。そのため現状ではドローン搭載のカメラとオペレーターの勘に頼る操縦となり、視程の状態が悪いと手探り状態による航行となるのが現状。これでは取得した情報を活用することが困難になるため、正確な位置情報を得るためにUSBLという装置を導入、音波により方向と距離を算出することにした。音波を使う装置は現存するが、超小型化されたために水中ドローンに搭載ができるようになったのが大きい。USBLを使う実証実験は県内初で、全国的にも類例を見ない画期的な試みとなった。
 テクノコンサルタントの小石明技術開発室長は「USBLで水中の位置が明確に把握できれば、橋脚や岸壁の洗堀調査、農業用水路などさまざまな調査に活用できる」と話した。
 同社は、今回の実証実験の水中物理探査技術について、兵庫県立大学および海洋研究開発機構の指導を受けたという。
取材依頼はこちら
環境測定センター
arrow_drop_up
TOP