大分建設新聞

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広域ごみ処理施設、着工 宇佐・高田・国東、25年の完成へ〈広域事務組合〉無料

行事・講習会・表彰県北地区
2023年01月27日
 宇佐市西大堀に建設する宇佐・高田・国東広域ごみ処理施設の起工式が26日、建設予定地で行われた。3市の広域事務組合管理者の是永修治宇佐市長、副管理者の佐々木敏夫豊後高田市長、同三河明史国東市長をはじめ事務組合関係者、県議会議員、市議会議長、地元自治会の関係者、施工関係各社の代表ら約100人が出席。国東市に予定している中間ごみ収集施設を除く、総事業費約127億円の工事が始まる。
 同施設は、敷地約4・1㌶にS・SC造地上5階地下1階建て約7600平方㍍の焼却棟、S・SC造3階建て約4600平方㍍のリサイクル棟、S造3階建て約1315平方㍍の管理棟、S造平屋約135平方㍍の計量棟、S造平屋約270平方㍍のストックヤード棟、S造平屋約137平方㍍の洗車場、SC壁式構造平屋約42平方㍍の屋外トイレ―などで構成される。
 設計とプラント工事は内海・坪井・トクオJV、監理で技術支援を全国都市清掃会議、設計・施工監理を㈱日建技術コンサルタントが担当する。
 焼却棟の建設工事は森田・佐々木・西日本土木JV、リサイクル棟は末宗組・下村建設・江河工務店JV、建築電気設備工事は森田・杵築電気JV、建築機械設備工事は森田・日豊JVがそれぞれ請け負った。総事業費は約127億円で、2025年6月の完成、稼働を目指す。なお、国東市に予定している中間ごみ処理施設のサテライトセンター施設は、約12億円の予算で4月以降に発注の見通し。
 新施設は、日量処理能力96㌧の焼却施設と10・3㌧のマテリアルリサイクル推進施設を一体的に備える資源循環型の施設となる。焼却施設は、最新技術のストーカー方式により安定的かつ効率的な処理を可能とし、最終処分場の延命につながる。施設で発生する熱は場内の設備稼働に活用し、余熱は隣接エリアに計画している多目的広場の都市公園に供給する。
 神事では、発注者を代表して広域事務組合管理者の是永宇佐市長がカマを、広域事務組合議会を代表して安東正洋議長がスキを、設計者の内海・坪井・トクオJVから内海プラント㈱の安東佳子代表取締役がクワを、施工者を代表して森田・佐々木・西日本土木JVから森田建設㈱の大山繁久代表取締役社長が同社の監理技術者松田良継作業所長を持ち手にクイを打ち込み、関係者ら約20人が玉串をささげて工事の無事完成を祈願した。
 神事の後、発注者を代表して是永市長は「整備事業は環境負荷の軽減や経済的負担の縮減を目的として07年に組合を設立し、16年の年月を経て工事着手に至った。いずれの施設も循環型社会の構築を目指す上で大変大きな役割を担う。施工に当たる各建設事業者におかれては、現場の安全管理はもちろん周辺の安全対策にも十分配慮され、持てる技術を存分に発揮していただき、循環型社会の理念のもと環境に優しい素晴らしい施設の建設をお願いする」とあいさつ。
 設計者を代表して内海・坪井・トクオJVの代表企業、内海プラントの安東代表取締役が「この重責に決意を新たにしている。新しい処理施設は、より広域的な視点に基づき地域に親しまれる施設になること、低コストでエネルギー回収が図られ、より安全で安心な循環型社会の形成に貢献することなどを基本コンセプトにした。設計に当たっては歴史と自然溢れる地域の景観を配慮し、最新機器や技術を導入することなどを考慮した。本地域における環境行政のシンボルになることを確信している。全力を挙げて工事の完成に努力する」と述べた。
 最期に施工者を代表して、森田・佐々木・西日本土木JVから森田建設の大山社長が神事が滞りなく終えられたことに感謝の意を表し「3市にとって大変重要な施設の工事に携わることを光栄に思い、身の引き締まる思い。関係者の指導の下、必ず無事故で施設の引き渡しをする」と話した。
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