県建築士会（幸勝美会長）内の「大分ヘリテージマネージャーネットワーク」では、関係業界へ「おおいたの職人リスト」の作成に協力を求めている。昨今の職人不足の声が聞かれる中で、歴史文化遺産に関わる建造物などの修復依頼のときに声を掛けられるよう、リスト化を行う取り組み。
　ヘリテージマネージャー（地域歴史文化遺産保全活用推進員）が地域に眠る歴史文化遺産を発見し、保存・活用して歴史的建造物を修復する際には、伝統的技術を持った職人が不可欠となるが、近年は伝統技術継承者・職人・技能士の減少が著しい現状となっている。
　そこで、各職能者・建築設計者・施工者・建築主・仲介業者などの相互を結ぶ情報共有と、関連業種間の関係強化を深めるため、同ネットワークでは、材料生産・加工・流通・商品開発などを通じてネットワークの構築に取り組み、そのための基礎的な調査などに取り組んでいる。
　「おおいたの職人リスト」は、技能士会や各組合などの協力を得て、職人の情報を収集し、まとめている。これまでに経験がなくても歴史的建造物の修復工事などに携わることを希望する人には登録を勧めており、現役ではない退職者などの登録や推薦も可能となっている。登録には専用の記載用紙が必要で、提出期限は２月17日までとなっている。
　登録用の記載用紙の入手や詳しい問い合わせ先は、県建築士会事務局（℡０９７〈５３２〉６６０７）まで。