大分建設新聞

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生活・経済・命の道へ 竹田阿蘇道路が着工〈九州地整〉無料

行事・講習会・表彰豊肥地区
2022年12月12日
 九州地方整備局は11日、竹田市の竹田小学校体育館で中九州横断道路の竹田阿蘇道路(竹田市会々―熊本県阿蘇市波野、L=22・5㌔)の着工式をした。広瀬勝貞県知事や藤巻浩之九州地方整備局長をはじめ、石橋賢一佐伯河川国道事務所長、沿線市町村の首長ら出席した。これから同区間で本格的に工事が始まる。
 竹田阿蘇道路は、大分市と熊本市を結ぶ中九州横断道路(L=約120㌔)の大分、熊本両県をまたいだ区間。2019年度から佐伯河川国道事務所が大分県側の、熊本河川国道事務所が熊本県側の整備を進めており、熊本側は新設する波野IC(IC名は全て仮称)から5・6㌔、大分側は竹田ICから16・9㌔の区間に、竹田久住・竹田西・荻の三つのICを新設する。
 区間内はW=12㍍の片側1車線、橋梁20本、トンネル1本を建設予定。今年度の当初予算は7億8000万円が計上されており、すでに竹田IC下の濁淵川橋下部工工事を㈱盛田組が開始している。
 全体事業費は約688億円で、21年度末時点での事業費ベースの進捗率は約5%。完成は、調査設計、用地買収交渉中のため、現在は未定となっている。
 式典には、約200人が出席。藤巻局長が「医療・観光・災害復興など、さまざまな課題を解決するこの道路の完成が、地方のミッシングリンクをなくし、地方創生の大きな一歩となることを期待している」などあいさつ。
 広瀬知事も「この道路は生活・経済・命の道である。先祖代々の土地を譲っていただき、沿線住民の皆さまにも深く感謝している。その地元を思う気持ちをしっかりと道路に生かし、安全に事故なく完成することを願う」と続けた。
 その後、熊本県の田嶋徹副知事が蒲島郁夫熊本県知事のあいさつを代読したほか、衛藤征士郎衆議院議員や衛藤晟一参議院議員などが来賓祝辞を述べ、関係者らが工事の無事完成を願いクワ入れの儀を行った。
 中九州横断道路では現在、全体の約37㌔が供用開始済みとなっており、全線が開通した場合には、大分―熊本間の移動所要時間が約90分に短縮される。
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