大分建設新聞

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豊予海峡ルートで勉強会無料

国を巻き込み実現へ

行事・講習会・表彰大分地区
2022年10月26日
大分市は13、14日の両日、大分市と竹田市で「豊予海峡ルート推進に関する勉強会」を行った。勉強会には佐藤樹一郎大分市長をはじめ、臼杵市や豊後大野市、愛媛県、日本青年会議所など豊予海峡ルートの実現を目指す関係行政機関各所、民間団体などが参加した。
初日は大分市役所で開催され、約50人が参加。佐藤市長は「調査やシンポジウムを実施、PRし続けたことにより、豊予海峡ルートの必要性がかなり認識されてきたように感じる。しかしなにぶん一自治体だけの力では実現が難しい。関係する大分、愛媛両県はもとより、日本の交通軸の整備、国土強靱化、地域の発展の意味でも、国を巻き込んで実現させていくべき取り組みになる」と、広域的な気運の盛り上がりを必要とした。
豊予海峡ルートは、大分県佐賀関半島―愛媛県佐田岬半島をつなぐ約14㌔のルート。距離は東九州自動車道の大分―別府間とほぼ同じで、区間内の最大水深は約180㍍ある。大分市による調査では、海峡ルート建設実現に当たっては鉄道の新幹線単線(大分―松山駅)でトンネル建設の場合が概算事業費6860億円、橋梁複線の場合が1兆8070億円かかる。また道路では高速道路2車線(宮川内IC―保内IC)でトンネル建設の場合が6900億円、橋梁の場合が1兆2830億円かかると試算している。このルートを利用して大分から大阪までの時間短縮は、鉄道、道路とも今までより98分短縮できるという。
勉強会では、九州各地の交通網整備の取り組みについて報告があり、JR九州が9月23日に開業したばかりの西九州新幹線「かもめ」の概要、利用者数、経済効果などについて、また愛媛県土木建築部が四国の幹線道路網の整備状況などについて講演した。
勉強会2日目は、中九州横断道路竹田ICに出掛け、竹田阿蘇道路(L=22・5㌔)の濁淵川橋(会々地先―君ケ園地先)下部工工事現場(施工㈱盛田組)を視察した。佐伯河川国道事務所工務課の中村真一郎建設監督官が、竹田阿蘇道路の概要や開通におけるメリット、今後の工事予定などについて現地で説明を行った。
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