大分建設新聞

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産学官連携で授業 コイシが大分工業で無料

行事・講習会・表彰大分地区
2022年09月28日
 大分工業高校(佐藤啓治校長)は9月20日、同校の土木科3年生39人を対象とした、産官学連携による授業の取り組みを始めた。授業の一環としてそれぞれの班でテーマに沿った研究を進めることにより、専門の知識や技術を深めるのが目的。約4カ月の期間、大分河川国道事務所や日本文理大学、民間企業など産官学の協力を得て実施する。
 20日は、土木工事測量の専門会社㈱コイシ(大分市横尾)が、同校のDX(デジタルトランスフォーメーション)研究班と河川環境研究班の生徒8人を対象に、同社の土木ビジョンについて講演するとともに、実際の現場でも行う画像データ処理の仕方などを実演した。
 同社の小原文男代表取締役は「土・水・木など自然の仕組みを勉強し、それを生かし、自然を豊かにする土木を構築、実現したときに、日本の土木が世界に勝てる」と熱く語り、同社で実践している勉強会の取り組みや、自然や山を壊さない土木の考え方などについて説明した。さらに同社の社員がSDGsへの取り組みや、実際に現場で使用されているICT建機などについても紹介した。
 授業後半では、同社に勤務する同校のOB社員が教壇に立ち、山を丸ごと3Dデータ化した測量データから点群処理をし、地形モデルを作成する方法を実演。その後、グループに分かれ、生徒たちも実際にパソコン上で点群処理を体験した。
 生徒たちは人や計測に使った機器、走行している車などデータに必要のない点群をソフトを使って削除するなど、社会に出てからの現場作業と重ね合わせて真剣に取り組んでいた。
 同取り組みでの授業では、今後、校内営繕やCIMの活用体験、海底火山の噴火で漂着した軽石を混ぜたコンクリートの非破壊試験・品質評価試験、ドローンによる測量などを実施する予定。
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