大分建設新聞

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2・3㌔の「跡田トンネル」 清水建設らが貫通式〈三光本耶馬渓道路〉無料

行事・講習会・表彰県北地区
2022年09月12日
 九州地方整備局大分河川国道事務所が整備を進めている中津日田道路の三光本耶馬渓道路(L=12・8㌔)の跡田トンネル(仮称)(中津市本耶馬渓町跡田、L=2・35㌔)が11日、貫通した。国、県、市、地元、工事関係者など約110人が出席し、現地で清水建設㈱九州支店、大成建設・森本JV、山崎建設㈱(中国・九州支店)らの施工者主催の貫通式が開かれた。
 貫通発破の儀では、衆議院から岩屋毅議員、吉川はじめ議員、衛藤晟一議員(秘書)、参議院から古庄玄知議員、吉田忠智議員、安達澄議員(秘書)、藤巻浩之九州地方整備局長、広瀬勝貞知事の代理で島津惠造県土木建築部長、奥塚正典中津市長、清水建設九州支店の坂尾彰信執行役員支店長、大成建設九州支店の西河誠理事支店長らが一斉にボタンを押して貫通を祝った。
 この後、施工協力会社である山崎建設の山梨敏幸社長らが貫通点を清め、代表者28人が通り初めをした。
 発注者あいさつでは、藤巻局長が盛大な貫通式の開催に「跡田トンネルは九州地整が現在取り組んでいる9本のトンネルのうち2番目に長い。両方向から大成・森本JVと清水建設の28カ月での貫通は早いと感じている。多くの予算を確保していただいた国会議員の先生方、先祖伝来の土地を提供していただいた地元の方々、騒音や大型トラックなどのご迷惑にご理解ご協力をいただいた地元の方々に感謝する。また、多くの協力会社に専門技術を最大限生かしていただき、28カ月間の無事故、無災害に深く感謝する。この跡田トンネルを含む残りの区間も一日でも早く完成し、三光本耶馬渓道路の全線開通を達成したい」と感謝と決意を示した。
 広瀬勝貞知事に代わり島津部長が九州地方整備局に対してお礼を述べ「中津日田道路は活力の道であり、加えて地域の救急医療支え、災害時には命の道でもある。リダンダンシーの重要性と整備効果を改めて実感している。県事業区間では昨年度は耶馬溪山国道路を新規事業化するとともに日田山国道路では今年度から2本のトンネル工事を本格化するなど着実に整備を進めている。県土の骨格を形成し地方創生の礎となる重要な社会基盤である中津日田道路の早期完成に向け引き続き全力で取り組む」と代読した。
 鏡開きでは、奥塚中津市長の発声で乾杯してトンネルの無事貫通を祝い、本耶馬渓地区自治委員会の小野政文会長の発声で万歳三唱をした。
 一方、西工区の施工者を代表して坂尾支店長が「青の洞門・羅漢寺IC側の坑口は、非常に大きな200平方㍍を超える掘削断面積、また中央部には非常に土被りの少ないエリアという2つの課題を克服するため、各工区とも会社を挙げて経験、技術を駆使し工程の一つ一つで後戻りが無いように確実に丁寧に施工した。関係者のご指導、地元のご理解と多くの力添えのおかげで貫通式を迎えることができた。貫通という大きな節目を迎えたが工事が完成したわけではない。この節目を忘れずに初心に戻って引き続き精進していく」と謝辞を述べた。
 三光本耶馬渓道路は、中津日田道路の一部を構成する道路で、中津市三光西秣から同市本耶馬渓町落合間を結ぶ延長約12・8㌔の自動車専用道路。
 中津日田道路は全線においてトンネルが多い山岳路線で、三光本耶馬渓道路では総延長の約5割を占める6・3㌔に5本のトンネルがある。
 今回、貫通した大分212号跡田トンネルは、青の洞門・羅漢寺IC側の東工区(L=1・09㌔・事業費約55億円)を大成建設・森本組JVが施工し、本耶馬渓IC側の西工区(L=1・26㌔・事業費約57億円)を清水建設が施工している。
 九州地整によると、今後は監査路や舗装工事、排水工事、電気・通信設備工事、消防機械、交通標識などを発注する予定だが、トンネルの完成は未定としている。
 また、三光本耶馬渓道路の田口IC―青の洞門・羅漢寺ICの工事も順次発注を行い、同区間は23年度の完成を目指している。総事業費は約576億円。事業費は約576億円。
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