大分建設新聞

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地元中小企業に配慮を 九州地整と意見交換会〈大建協〉無料

行事・講習会・表彰大分地区
2022年08月30日
 交換会には、九州地整から森下博之企画部長、徳元真一建政部長、県内各出先機関の所長などが、また県からも三村一土木建築部審議監らが出席。
 友岡孝幸会長が「いまだ一昨年の7月豪雨の爪痕は大きく、九州地整、大分県と連携を密にしつつ、一日も早い復旧・復興に向けて努力している。きょうは、お互いが抱えている諸課題について忌憚ない意見を行う中で、よりよい解決の方向性が見い出せればと考えている」、森下部長が「予算を迅速に着実に執行するため、皆さんの声を聞きながら、丁寧な発注を心掛けていく。また、事業執行の際に大きな課題となる担い手不足対策も取り組み、若者が希望を持って働ける業界を一緒につくっていこう」などと、それぞれあいさつ。
 協会からは、①地元中小企業に配慮した入札=総合評価落札方式では、特定工事を2件行うと満点になるが、事務所などで発注件数にばらつきがあり公平ではないことから是正措置を。評価項目の「地域貢献等」の見直しが行われたが、国の実績がない地域の中小企業が参加できるよう、県や市町村発注の工事実績も対象にしてほしい②施工時期の平準化と年度末路上工事不可期間の短縮=不可期間が2週間から1カ月程度となっているが、いまだに年度末工期の工事が多いため、さらなる施工時期の平準化を図り、不可期間を3月末の1週間程度にするなどの緩和措置を③円滑な工事着手=概算発注方式では、図面・数量が確定しない状況で受注しており、特記仕様書記載の詳細設計完了予定日を守ってほしい。また、詳細設計完了時に、利益の見込める工種そのものが削除されたり、施工条件が著しく変更されたりすることのないようにしてほしい④設計積算・変更=護岸などの施工で、作業時に排水できない場合があり、設計変更の対象にしてほしい。それができない場合は、発動機燃料の実費計上を。また、護岸工における盛土・切土部ののり面整形は数量表に記載があるにもかかわらず、護岸裏であるため経費が未計上となっている。施工上、のり面整形は必須なので、その施工費計上を⑤工事書類の簡素化=土木工事書類簡素化の手引き(案)が策定されているが、部署や担当者によって、取り扱いに違いがあるため、手引書に沿った対応を―などを提案。
 九州地整からは、①円滑な事業執行(不調・不落対策)②建設業の担い手確保―のテーマを出し、協会員の受注状況や今後の見通し、担い手確保の具体的な取り組みや課題などについて、意見を交わした。
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