「旧緒方村役場」を復元 施工は高原建設〈豊後大野市〉無料
行政・統計・データ豊肥地区
2022年08月04日
豊後大野市教育委員会は7月28日、緒方町馬場柏木にある国登録有形文化財「旧緒方村役場」の庁舎復元工事が6月に完了したのを記念し、報道各社と近隣住民向けに現地案内会を開いた。関係者を含め約30人が参加した。
庁舎は、1932(昭和7)年の緒方村と南緒方村の合併を契機に建設が進められ、同年7月に完成した。昭和初期の木造官公署としては県内で唯一残存する建物で、W造2階建て延べ302平方㍍。半切妻屋根の洋風瓦葺きで、玄関入口と1・2階天井部分には菊花型の大きな石膏レリーフがあしらわれるなど、西洋風の雰囲気を醸し出す貴重な建造物として評価が高い。
役場機能が現在の緒方支所に移転した後、58年からは緒方町公民館として、また65~92年までは医師会立豊西准看護学院として使用されていた。
旧庁舎が改修・改築を繰り返しながらも評価対象に上がったのは、先の石膏レリーフの保存状態が極めて良いこと、玄関入口柱にあしらわれたスクラッチタイルが貴重なものだと判断されたため。97年5月に国登録有形文化財に指定された。
しかし学校が閉校となった後は、続く利用方法が確立しないままの状態が長く続き、空き家状態となっていた。このため市は、緒方町市街地地域のシンボルとして建物を保存すべく、2021年8月から耐震、改修工事に着手。施工を㈱高原建設(杵築市)が請け負い、当時の建材や装飾を極力そのまま残し、調査により知り得た情報をもとに復元改修工事を進め、22年6月に完了した。改修費用は約8600万円。
案内会では、改修に至った経緯や、建物の特徴について、内部の各部屋を巡りながら説明。当時の役場を知っている近隣住民たちも足を運び、懐かしい思い出話に花を咲かせていた。
建物を管理する豊後大野市資料館の職員で、当日案内係を務めた後藤祥さんは「建物自体もだが、中から望むロケーションも最高で、永く残していきたい建物。どういった活用をしていくかを、今後考えていきたい。希望があれば一般の方の見学も受け付ける」と語った。
庁舎は、1932(昭和7)年の緒方村と南緒方村の合併を契機に建設が進められ、同年7月に完成した。昭和初期の木造官公署としては県内で唯一残存する建物で、W造2階建て延べ302平方㍍。半切妻屋根の洋風瓦葺きで、玄関入口と1・2階天井部分には菊花型の大きな石膏レリーフがあしらわれるなど、西洋風の雰囲気を醸し出す貴重な建造物として評価が高い。
役場機能が現在の緒方支所に移転した後、58年からは緒方町公民館として、また65~92年までは医師会立豊西准看護学院として使用されていた。
旧庁舎が改修・改築を繰り返しながらも評価対象に上がったのは、先の石膏レリーフの保存状態が極めて良いこと、玄関入口柱にあしらわれたスクラッチタイルが貴重なものだと判断されたため。97年5月に国登録有形文化財に指定された。
しかし学校が閉校となった後は、続く利用方法が確立しないままの状態が長く続き、空き家状態となっていた。このため市は、緒方町市街地地域のシンボルとして建物を保存すべく、2021年8月から耐震、改修工事に着手。施工を㈱高原建設(杵築市)が請け負い、当時の建材や装飾を極力そのまま残し、調査により知り得た情報をもとに復元改修工事を進め、22年6月に完了した。改修費用は約8600万円。
案内会では、改修に至った経緯や、建物の特徴について、内部の各部屋を巡りながら説明。当時の役場を知っている近隣住民たちも足を運び、懐かしい思い出話に花を咲かせていた。
建物を管理する豊後大野市資料館の職員で、当日案内係を務めた後藤祥さんは「建物自体もだが、中から望むロケーションも最高で、永く残していきたい建物。どういった活用をしていくかを、今後考えていきたい。希望があれば一般の方の見学も受け付ける」と語った。