大分建設新聞

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アートプラザを答申 有形文化財(建造物)登録へ〈大分市〉無料

行政・統計・データ大分地区
2022年08月01日
 大分市教育委員会は7月22日、市内荷揚町にある「アートプラザ」を登録有形文化財(建造物)にするよう国の文化審議会が文部科学大臣に答申した、と発表した。
 「アートプラザ」は、世界的に有名な磯崎新氏(大分市出身)が設計した初期代表作で、1996年5月に完成。当初は県立大分図書館として利用されていたが、図書館の新築移転に伴い94年8月に閉館した。その後、大分市が建物の耐震化、バリアフリー化などの改修を行い、98年2月から美術品展示スペースや磯崎新氏に関する資料を展示する「アートプラザ」としてリニューアルオープン。
 磯崎氏は、アートプラザに代表される斬新な建築思想が高く評価され、67年に日本建築学会賞を受賞、同建物はその出世作と位置付けられている。
 アートプラザは敷地3023・4平方㍍にRC造地上3階地下1階建て延べ1600平方㍍。コンクリートを打ち放しの巨大なペアウォールと中空梁が陰影織り成す外部と、スキップフロアを多用した空間構成は巧みで独創的として、造形の規範となる貴重な建築物となっている。
 今後は官報告示をもって、正式に登録有形文化財(建造物)として登録されることになる。
 市教育委員会教育部美術振興課は「貴重な財産として継承、活用していきたい。今後は2021年に策定された『アートプラザのあり方及び周辺エリア整備基本構想』に基づいてPRを行っていきたい」と話した。
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