大分建設新聞

ニュース記事

佐伯文化会館の思い出に コンサル3社が映像寄贈無料

社会貢献・人材育成県南地区
2022年05月12日
 さいき城山桜ホールが開館し、役目を終えた佐伯文化会館の解体工事が始まることになり、地元を代表する測量設計コンサルタントの九建設計㈱(平川昌寛社長)、㈱サザンテック(児玉明裕社長)、佐伯調査㈱(吉田晃社長)の3社が11日、佐伯市役所を訪れ、3Dデータを活用した在りし日の同会館の映像やパネル写真を田中利明市長に寄贈した。

 寄贈式には、3社の社長のほか解体工事を請け負っている小田開発工業㈱の小田剛史社長、下請けの矢野建材工業㈱の矢野伸二社長が同席。3社を代表して平川社長が「文化会館に対する市民の想いが大きいので、是非とも解体前の映像や写真を残しておくべきだと、3社で意見が一致した。施工者と相談したところ、解体前の撮影に快く応じてくれ、今日の寄贈となった。協力していただいた各社に感謝する」と趣旨を語り、小田社長が田中市長にパネル写真を手渡した。

 田中市長は「解体が始まると映像として残すことができない。50年近く佐伯市民の笑いや悲しみ、楽しみなどを残した会館の映像を寄贈していただき、改めて感謝する。映像は市のホームページで公開する」とお礼を述べた。
 3Dデータは、さいき桜まつりが終わった4月上旬から、地上レーザー測量で屋内を九建設計、屋外をサザンテック、UAV(ドローン)写真測量で、屋外(屋根)を佐伯調査がそれぞれ担当して3Dデータを集めて解析、映像に仕上げた。

 【メモ】佐伯文化会館は、1971年に佐伯城三の丸御殿跡地に開館した市営施設。佐伯藩主だった毛利家の家紋の一つ「鶴丸」が外壁に描かれ、無形民俗文化財の「堅田踊り」を舞う女性の姿が描かれていることが特徴的な、由緒ある歴史を印象付ける会館。収容人数1000人を超える座席を備える大ホール、少し小さい中ホール、少人数利用の会議室などで構成され、内部は機能的な構造。大ホールでは交響楽、邦楽の演奏、演劇などが催された。またさまざまな文化行事や式典にも利用され、多くの佐伯市民にとって思い出の場所となっている。
 
取材依頼はこちら
環境測定センター
arrow_drop_up
TOP